最終更新:2025/05/14

FX初心者は何から始める?基礎からわかる初心者向け完全ガイド

FXとは何か?初心者が知っておきたい基本知識

FX(外国為替証拠金取引)は、異なる国の通貨を売買して差額(為替差益)を得ることを目的とした金融商品です。世界中の為替市場で取引されており、初心者でもインターネットとスマホさえあれば、平日24時間いつでも取引を行うことができます。

日本では、少額から始められる点や、スマホでチャートを確認しながら注文できる専用アプリの普及などにより、はじめてFXを始める方にも人気があります。株式や投資信託との違いを比較しながら、まずは仕組みを理解しましょう。

FX(外国為替証拠金取引)とは?

FX(外国為替証拠金取引)とは、異なる国の通貨を売買し、その為替レートの差によって利益(または損失)を出す金融商品です。世界中の為替市場で取引されており、個人でもインターネットとスマホがあれば、平日24時間いつでも取引が可能です。

FXでは、2つの通貨をセットで扱う「通貨ペア」を取引の対象とします。たとえば「米ドル/円」では、米ドルを買う・円を売る、あるいはその逆の取引ができます。また、FXの特徴の一つが「レバレッジ」です。少額の資金で大きな金額の取引ができる仕組みで、効率よく資金を運用できるという魅力があります。

現在では、多くの人が専用アプリを使い、スマホ上で簡単に取引を行っています。チャートの確認やニュースの閲覧、指値注文などもすべてネットで完結できるため、取引環境はとても整っています。

株や投資信託との違い

FXは他の金融商品と比べて、短期間での収益を狙いやすいという特徴があります。しかし、その仕組みや目的は株式や投資信託とは大きく異なります。ここでは、それぞれの違いを比較表で整理しながら紹介します。

【FX・株・投資信託の違い一覧】

項目 FX 株式投資 投資信託
取引時間 平日24時間 平日9時〜15時 原則日中のみ
レバレッジ 最大25倍(国内) なし なし
購入対象 通貨ペア 企業の株式 債券・株式などの詰合せ
売買方法 自己判断 自己判断 プロが運用
コスト スプレッド・スワップ等 売買手数料 信託報酬など

FXは「少ない資金」で「大きな値動き」を狙える点が魅力ですが、ロスカットのようなリスク管理も必要です。投資スタイルや目的によって使い分けることが重要です。

初心者がFXを始めるメリットと注意点

FXには「少額で始められる」「24時間取引できる」など多くのメリットがありますが、レバレッジや為替変動によるリスクも見逃せません。以下では、初心者がFXを始める際に押さえておくべきポイントを紹介します。

【メリット】

  • 少額(数千円〜)から取引可能(資金効率が高い)
  • 平日24時間対応、スマホ1台で操作OK
  • 売り(ショート)からでも取引可能(円高・円安どちらでも利益を狙える)
  • 通貨ペアが豊富で自分に合ったスタイルを選べる
  • 自動売買やツールを使って効率的に運用できる

【注意点】

  • 高いレバレッジ=高リスク:予想と逆に動くと損失が拡大
  • ロスカット(強制決済)の可能性がある
  • チャート分析やニュース確認など情報収集が欠かせない
  • 税金(雑所得扱い)の知識や確定申告が必要な場合もある

FX初心者は最初にデモ口座や少額取引からスタートし、様々な通貨ペアや注文方法を試しながら練習を重ねることが成功のカギです。リスクを理解し、損失を最小限に抑えるためのルールを設定して、レバレッジを低く保ちながら計画的にトレードに取り組みましょう。

FXの取引の仕組みと通貨ペア・レバレッジ・スワップの意味

FXの基本を理解したあとは、実際の取引の仕組みについて学びましょう。ここでは、「通貨ペア」「レバレッジ」「スワップポイント」というFX取引における3つの重要なポイントを初心者にもわかりやすく解説します。

通貨ペアの意味と主な種類(米ドル/円、ユーロ/ドルなど)

FXでは、取引の対象となるのは「通貨ペア」です。これは、2つの国の通貨を1組にして売買するという、FX特有の仕組みです。「米ドル/円(USD/JPY)」という通貨ペアでは、米ドルを買って円を売る、または米ドルを売って円を買うという取引を行います。

【通貨ペアの分類】

FXでは、取引対象となるのは「通貨ペア」です。これは、2つの通貨を1組にして取引を行うというFX特有の仕組みです。

たとえば「米ドル/円(USD/JPY)」という通貨ペアでは、米ドルを買うと同時に日本円を売るという動きになります。

【通貨ペアの分類】

  • 主要通貨ペア(メジャー):米ドル/円、ユーロ/ドルなど
  • クロス円通貨ペア:ユーロ/円、豪ドル/円など
  • 新興国通貨ペア:トルコリラ/円、メキシコペソ/円など

FX初心者は、まず取引経験を積むために、「米ドル/円」のような流動性が高くスプレッドが狭い通貨ペアから始めるのがおすすめです。これらのペアは取引量も多く値動きが比較的安定しているため、初めてのFXトレードに適しています。

レバレッジとは?少額資金で大きく動かせる仕組み

「レバレッジ」とは、証拠金として預けた資金に対して何倍もの取引ができる仕組みのことです。国内FX業者では最大25倍まで設定が可能です。

例:4万円の証拠金で25倍のレバレッジをかければ、100万円相当の取引が可能になります。

【メリットとリスク】

  • メリット:少ない資金で大きな取引ができる=利益を狙いやすい
  • リスク:相場が逆に動いたときは損失も同じ倍率で拡大

FX初心者は、特に口座開設直後の取引では、証拠金に対する取引額の倍率であるレバレッジを5倍以下の低水準で始めるのが安心です。

FX会社によってレバレッジ設定の方法は異なりますが、多くの業者ではマイページから簡単に調整できるため、自分の投資スタイルや金融知識に合わせて、無理のない範囲で設定しましょう。

スワップポイントとは?金利差から生まれる利益

スワップポイントとは、2つの通貨間の金利差によって発生する利益または損失のことです。ポジションを保有している間、日々の金利差が口座に反映されます。

【基本的な考え方】

  • 高金利通貨を買う/低金利通貨を売る:プラスのスワップ(金利を受け取る)
  • 低金利通貨を買う/高金利通貨を売る:マイナスのスワップ(支払う)

例:日本円(低金利)を売ってメキシコペソ(高金利)を買う → 日々スワップ金利を受け取れる

ただし、為替レートの変動やスワップ設定の変更によっては損失につながることもあるため、長期保有を考える際は通貨の選定と経済情勢に注意が必要です。

FXのメリットとデメリットを初心者向けにわかりやすく解説

FXには「少額で始められる」「24時間取引できる」といったメリットがある一方で、レバレッジや価格変動のリスクも存在します。

ここでは、初心者が取引を始める前に必ず知っておくべき「FXの良い点と注意点」を、わかりやすく整理して解説します。

FXの主なメリットとは?少額で始められることや24時間取引など

FXが初心者にも人気の理由は、その「始めやすさ」と「柔軟な取引スタイル」にあります。ここでは、初心者にとって特に魅力的な主なメリットを整理して紹介します。

【FXの主なメリット】

  • 少額(数千円〜)の資金から始められるため、はじめての方でもスタートしやすい
  • 平日24時間いつでも取引可能。仕事終わりや深夜でも対応できる
  • 上昇相場だけでなく、売り(ショート)からも利益を狙える
  • 通貨ペアの種類が豊富で、自分に合ったスタイルを選べる
  • スマホのアプリやツールで、外出先からでも簡単にトレードできる

こうした時間や場所を選ばない取引の自由度と、スマホアプリやチャートツールの充実した環境の整備が、FXを資産運用の方法としておすすめできる理由です。初心者でも簡単に口座開設でき、少額から始められる点や、レバレッジを活用した効率的な投資が可能な点が、多くのトレーダーから支持されるポイントとなっています。

FXのデメリットとは?損失リスクが大きく値動きも激しい理由

魅力的な面が多いFXですが、一方で初心者が注意すべきデメリットやリスクも少なくありません。ここでは、事前に知っておきたい代表的なデメリットを整理して紹介します。

【FXの主なデメリット】

  • 高いレバレッジにより、相場が逆に動いた際に損失が拡大しやすい
  • ロスカットにより、意図しないタイミングで強制決済されることがある
  • 為替レートは政治・経済ニュースなどで急変することがある
  • 常にチャートをチェックし、判断を下す必要があるため、ストレスを感じることもある
  • 税金や確定申告の対応が必要なケースもあり、手続き面の負担もある

FXは短期取引向けの投資手法でもあるため、事前の準備と心構えが求められます。スプレッドや通貨ペアの特徴を理解し、レバレッジによるリスク管理を徹底することが成功への第一歩です。

メリットとデメリットを比較したうえでの判断ポイント

ここまで紹介してきたFXのメリット・デメリットを踏まえ、自分に合った投資かどうかを判断することが重要です。以下のポイントを参考に、FXとの相性を確認してみましょう。

【判断ポイント】

  • 少額から資産運用を始めたい人 → FXはおすすめ
  • 相場をこまめにチェックできる人 → FXの取引環境に向いている
  • 短期で成果を出したい人 → FXは効率的な投資手段
  • リスクを最小限にしたい人 → FXよりも投資信託や積立型の方が安心

FXは、自分のライフスタイルや目的に合っていれば有効な資産運用方法です。焦らず、まずはデモ口座や少額から練習していくことが成功の第一歩となります。

FX初心者が失敗しやすい理由と対策

FXは魅力的な投資手段でありながら、初心者が陥りやすい落とし穴も多く存在します。とくに「資金管理」や「情報収集不足」など、基本的な準備を怠ることで大きな損失を招いてしまうことがあります。

ここでは、よくある失敗例と具体的な対策を紹介し、初めての方でも安心して取引を始められるようサポートします。

失敗例①:資金管理を怠ったまま取引する

FX初心者の典型的なミスのひとつが「資金管理を考えずに取引する」ことです。自己資金の大部分を1回のトレードに使ってしまったり、損切りラインを設けずに放置するのは危険です。

【ありがちなNG行動】

  • 損失が出てもロスカットや損切りをせずに粘る
  • 1回の取引で資金の大半を投入してしまう
  • 失敗を取り戻そうとロット数を急に上げる

【対策ポイント】

  • 1回の取引に使う資金は全体の1〜2%以内に抑える
  • 損切りの指値(ストップロス)をあらかじめ設定
  • 通貨ペアを分散してリスクを分ける

計画性のない取引は、資産を一瞬で失う可能性があるため、資金管理のルール設定が重要です。また、複数の通貨ペアに分散してリスク管理を行い、相場の急変動にも対応できる余裕を持ちましょう。

失敗例②:情報不足で感情的な売買をしてしまう

「なんとなく上がりそう」「SNSで話題になっていたから」といった曖昧な理由でFXに手を出すのは非常に危険です。情報収集をせず、感情任せの取引をすると失敗の確率が格段に上がります。

【失敗パターン】

  • 急騰・急落を見てパニック売買
  • 一時的な利益に欲が出てタイミングを逃す
  • 他人の予想やSNSに流されて注文してしまう

【対策ポイント】

  • 取引前に経済指標や為替ニュースをチェック
  • 事前に「エントリー/利確/損切り」のルールを明確化
  • 自分の分析とトレード方針を持つ

感情的な判断は損失を呼び込みやすいため、情報を元にした冷静な行動が大切です。初心者は特に、経済指標の発表前後や為替の大きな変動が予想される時間帯は、慎重に対応すべきです。

失敗を防ぐために必要な基本対策3選

FX初心者が長く安定して続けていくためには、感覚的な売買ではなく「ルール」「情報」「冷静さ」を意識した取引が必要です。ここでは、失敗を避けるための3つの基本対策を紹介します。

1.明確な取引ルールを設定する

  • 利確や損切りの基準をあらかじめ数値で決めておく
  • ロスカットに頼らず、自分でリスク管理を行う

2.経済カレンダーやニュースのチェックを習慣化

  • 為替レートに影響するイベント前後は慎重に対応
  • チャートだけでなく、ファンダメンタルズにも注目

3.少額・低レバレッジで始める

  • 初心者は5倍以下の低レバレッジで練習
  • デモ口座や少額運用で感覚を掴むのが安全

最初は「守るための取引」がとても重要です。自分のスタイルに合った設定で、確実に経験を積んでいきましょう。自分の投資スタイルに合ったトレード手法で、着実に経験と自信を積んでいくことが長期的なFX投資の成功につながります。

FXの始め方をやさしく解説【口座開設から取引開始まで】

FXに興味を持ったものの、「実際には何から始めればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、FXを始めるための基本ステップを初心者向けにわかりやすく解説します。口座開設に必要な書類や資金の準備、注文方法の種類まで、丁寧に紹介していきます。

口座開設に必要な書類とステップ

FXを始めるためには、まずFX会社に口座を開設する必要があります。現在はほとんどの業者でオンラインで簡単に手続き可能です。

【必要な書類の例】

  • 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
  • マイナンバー確認書類(通知カードやマイナンバーカード)

【口座開設の流れ】

  1. FX会社の公式サイトから申し込みフォームに入力
  2. 必要書類をアップロード(スマホ撮影でOK)
  3. 審査完了後、ログインIDやパスワードを受け取る
  4. マイページにログインし、口座利用開始

通常は1〜3営業日以内で手続きが完了し、すぐに取引を始められます。FX口座開設の審査は各FX会社によって異なりますが、オンラインでの申込であれば最短で即日に完了するケースも増えています。

入金方法と初回の資金目安

口座開設が完了したら、次は口座へ入金を行います。多くのFX会社では、即時入金サービスや銀行振込に対応しています。

【主な入金方法】

  • クイック入金(即時入金):提携銀行からなら手数料無料・即時反映
  • 銀行振込:任意の金融機関から送金(反映に時間がかかることも)

【初回の資金目安】

初心者には1万円〜3万円程度の入金が目安です。少額でも取引可能なため、無理のない範囲でスタートできます。

注意点:入金した資金の一部は「証拠金」として使用されるため、レバレッジの仕組みに注意しましょう。

初めての注文方法(成行注文・指値注文の使い方)

FXでは、実際の取引を行うには「注文を出す」必要があります。初心者がまず覚えておくべきは、「成行注文」と「指値注文」の2種類です。

【成行注文とは】

  • 現在の為替レートで即時に売買を成立させる注文方法
  • 確実に注文を成立させたいときに便利

【指値注文とは】

  • あらかじめ設定した希望レートに到達したら売買を行う注文方法
  • より有利なレートでの取引が狙える

【例】

  • 成行注文:ドル円が145円のとき「今すぐ買う」
  • 指値注文:「140円になったら買いたい」と指値設定 → 到達すれば自動売買

ポイント

初心者は最初に少額・低レバレッジで練習し、ツールの操作性やチャートの動きに慣れることが重要です。

初心者におすすめのFX口座とサービスを選ぶポイント

FXを始めるうえで、「どのFX会社を選べばいいか分からない」と悩む方は少なくありません。会社ごとにスプレッドやサポート体制、取引ツールの使いやすさが大きく異なるため、初心者にとって自分に合ったサービスを選ぶことが成功への第一歩となります。

ここでは、初心者が口座選びで見るべきポイントや、国内・海外口座の違い、目的別のおすすめ業者を解説します。

初心者向け口座を選ぶポイント(スプレッド・サポートなど)

FX会社のサービス内容にはさまざまな違いがあり、初心者が安心して取引を始めるには比較検討が欠かせません。以下のポイントを参考に、自分に合った業者を見つけましょう。

【比較すべき主なポイント】

  • スプレッド(実質的な手数料)が狭いか:コストを抑えるために重要
  • 日本語サポートの充実度:チャット・電話対応の有無をチェック
  • ツールやアプリの使いやすさ:スマホでも操作しやすいか
  • 学習コンテンツの有無:動画やセミナーで学べる環境が整っているか

また、デモ口座の有無や、初心者向けの説明ページや用語集があると安心してスタートできます。FX取引を始める前に、リアルマネーを使わずに練習できる環境は非常に重要です。

国内FXと海外FXの違いとは?

FX業者には「国内業者」と「海外業者」があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。初心者がどちらを選ぶべきか判断するには、違いを理解することが大切です。

【国内FXと海外FXの比較表】

項目 国内FX 海外FX
最大レバレッジ 25倍まで(金融庁規制) 数百〜数千倍も可能
資金の安全性 信託保全あり(義務) 義務でない業者も多い
ボーナス 原則なし 入金ボーナスや取引ボーナスが豊富
日本語対応 基本対応 不十分な場合もある

初心者には安全性とサポートが整った国内FXが基本的におすすめですが、リスクを理解したうえで高レバレッジやボーナスを活用したい場合は海外FXを選ぶ手もあります。

目的別に選ぶおすすめFX業者の特徴

FX会社にはそれぞれ得意分野や強みがあります。初心者のニーズに合った会社を選ぶために、目的別に見るべき特徴を整理します。

【タイプ別おすすめ選び方】

1.少額から気軽に始めたい人

  • 1,000通貨以下の取引が可能
  • スプレッドが狭く、コストが抑えられる

例:LIGHT FX、SBI FXトレード

2.学びながら安心して取引したい人

  • 学習コンテンツやサポートが充実
  • デモ口座やセミナーで知識を得られる

例:外為どっとコム、みんなのFX

3.スマホで簡単に操作したい人

  • アプリの使いやすさ、通知機能、チャート分析が優秀

例:DMM FX、GMOクリック証券

自分の目的やライフスタイルに合ったFX業者を選ぶことで、取引のストレスを減らし成功率を高めることができます。

FXにかかる手数料やコストの基本を解説

FXは「取引手数料無料」とうたわれることが多いため、一見コストがかからないように思われがちです。しかし、実際にはスプレッドやスワップポイントなど、目に見えにくいコストが存在します。ここでは、FXにかかる主な費用と、それらを抑えるための具体的なポイントについて解説します。

FXでかかる主な手数料(スプレッド・取引手数料)

FXの主な費用には、「スプレッド」と「取引手数料」があります。多くの国内業者では取引手数料は無料ですが、スプレッドが実質的なコストになります。

【スプレッドとは】

  • 通貨を買う価格(Ask)と売る価格(Bid)の差
  • 取引時に必ず発生し、狭いほど低コスト

【例】米ドル/円:買値145.10円/売値145.08円 → スプレッド0.2銭

【取引手数料とは】

  • 一部の業者で発生するケースもあり
  • 自動売買や短期トレード用の専用口座では設定されていることもある

FX初心者は、スプレッドの狭い業者を選ぶことで、取引コストを抑えることができます。特に米ドル/円やユーロ/ドルなどの流動性が高い通貨は、会社間でスプレッド競争が激しいため、初心者にとってコスト面でメリットがあります。

コストを抑えるために確認すべきポイント

FXで利益を残すためには、コスト意識を持って取引することが重要です。以下のポイントを押さえておくことで、ムダな支出を減らせます。

1.スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ

  • 主要通貨(米ドル/円、ユーロ/ドル)はスプレッドが小さく、初心者にもおすすめ

2.取引時間帯に注意

  • 市場が活発な時間帯(ロンドン・ニューヨーク市場の重なる時間)はスプレッドが安定
  • 早朝や深夜はスプレッドが広がる傾向がある

3.スワップポイントにも注意

  • 長期保有時の金利差により、コスト(または利益)が発生
  • 業者ごとのスワップ設定は確認が必要

4.頻繁に取引をしすぎない

  • コストが積み重なり、利益を圧迫することもある

コストを意識したトレード戦略は、FXで安定的に利益を出すための大きなポイントになります。FX会社によってコスト設定が異なるため、自分のトレードスタイルに合った業者を選択し、取引ツールのオプション機能も活用しながら、長期的に見ても資金効率の良い運用を目指しましょう。

スワップポイントで損するケースもある?

スワップポイントは、通貨間の金利差に応じて発生する利益や損失です。高金利通貨を買って低金利通貨を売ることでプラスのスワップを得られる一方、逆の場合はマイナススワップが発生します。

【スワップで損をするケース】

  • 低金利通貨を買い、高金利通貨を売った場合 → 支払いが発生
  • 通貨の価格が下がり、為替差損がスワップ収益を上回る
  • スワップ設定の変更や経済政策の影響で利回りが悪化

【注意点まとめ】

  • スワップポイントは業者ごとに異なる(比較が重要)
  • 毎日発生するため、長期保有する場合は影響大
  • 金利差だけでなく、為替レートや経済状況の変化にも注意

スワップポイントは魅力的な利益源である一方で、損失の原因にもなり得ます。保有する通貨ペアやその期間に応じて、スワップの仕組みや発生条件を理解したうえで、計画的に取引を行うことが大切です。

初心者でもわかるテクニカル分析とファンダメンタルズ分析

FXで安定して利益を出すには、「なんとなく」ではなく根拠に基づいた分析と判断が欠かせません。その分析方法として代表的なのが「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」です。ここでは、それぞれの特徴や活用方法、初心者におすすめの学習順序までをわかりやすく解説します。

テクニカル分析とは?代表的な指標と使い方

テクニカル分析とは、過去の価格やチャートの動きから相場の未来を予測する手法です。視覚的な判断ができるため、初心者にも取り入れやすいのが特徴です。

【代表的なテクニカル指標】

  • 移動平均線(MA):一定期間の平均価格を線で表示し、トレンドの方向性を確認
  • RSI(相対力指数):買われすぎ・売られすぎを数値化(70以上で過熱、30以下で売られすぎ)
  • MACD:トレンドの転換点を探るための指標

【使い方のポイント】

  • 初心者はまず移動平均線とRSIの2つから始めるのがおすすめ
  • 「ゴールデンクロス(短期線が長期線を上抜け)」などシンプルなパターンから学ぶ

テクニカル分析は短期〜中期トレードに向いており、ツールやアプリで視覚的に判断しやすいのがメリットです。

ファンダメンタルズ分析とは?経済指標の影響

ファンダメンタルズ分析とは、国や経済の根本的な情報に基づいて為替レートの動向を予測する方法です。経済指標、金融政策、地政学的リスクなどの情報が判断材料になります。

【注目すべき経済指標の例】

  • 雇用統計(米国):発表内容次第でドル/円に大きな影響
  • CPI(消費者物価指数):インフレ傾向や利上げ判断の材料に
  • 政策金利発表:各国の中央銀行が為替市場に大きな影響を与える

【活用方法】

  • 経済カレンダーで重要指標の発表スケジュールを確認
  • 発表前後は相場が乱高下しやすいため、ポジションの調整が必要
  • 為替ニュースの読み解き力が重要

ファンダメンタルズ分析は中長期的なトレンド把握に向いており、グローバルな視点や政治経済への理解が求められます。

初心者はどちらから学ぶべき?

FXの分析手法にはテクニカルとファンダメンタルズの2種類がありますが、初心者にはテクニカル分析からの学習がおすすめです。

【テクニカル分析が先の理由】

  • チャートを見れば判断できるため、感覚的に理解しやすい
  • 売買ルールを明確にしやすい(たとえばRSIが30以下で買い検討など)
  • 少額取引や短期売買でも使いやすい

ファンダメンタルズ分析は、慣れてから学び始めることで相場の背景理解や長期視点の補強として役立ちます。

【おすすめの順番】

  1. テクニカル分析(移動平均線、RSI)からスタート
  2. 慣れてきたらファンダメンタルズ分析で経済や世界情勢に強くなる
  3. 両者を組み合わせた分析(総合判断)が理想形

それぞれの特徴を理解したうえで、自分の投資スタイルに合った使い方を見つけていきましょう。取引経験を積む中で、相場状況に応じて両分析手法を柔軟に組み合わせるスキルを磨いていくことが、長期的に安定した運用成績につながるでしょう。

FX初心者からよくある質問

FXを始めるにあたって、初心者の方が不安や疑問を感じるポイントは多くあります。ここでは、寄せられることの多い質問に対して、わかりやすく簡潔に回答します。

FXはどれくらいの資金で始められる?

FXは少額からでも始められるのが特徴です。国内業者の多くは1,000通貨単位での取引が可能で、レバレッジ25倍を活用すれば、5,000円〜1万円程度の証拠金でスタートすることもできます。

ただし、余裕資金で無理のない範囲から始めることが大切です。初心者には、1万〜3万円程度の初期資金で、低レバレッジ・小ロットからの取引をおすすめします。

スマホだけでも取引できる?

はい、現在ではスマホ1台でFXのすべての操作が可能です。ほとんどのFX会社がスマートフォン専用のアプリを提供しており、以下のような操作が簡単に行えます。

  • 口座開設申請
  • 入出金操作
  • 為替レートやチャートの確認
  • 成行注文・指値注文などの商品の発注
  • 経済ニュースやレポートの閲覧

通勤中や外出先でも取引できるため、時間が限られている人にもおすすめです。また、プッシュ通知機能で指定レートに到達した際のアラートや経済指標の発表情報も受け取れるため、常にマーケットを監視していなくても効率的なトレードが可能です。

FXの税金はどうなる?確定申告は必要?

FXで得た利益には税金がかかります。国内FXの場合、税制上「申告分離課税」とされ、税率は一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税)です。

【確定申告が必要なケース】

  • 給与所得者で年間20万円を超えるFX利益がある場合
  • 専業トレーダーや個人事業主でFX収入がある場合

損失が出た場合は「3年間の繰越控除」が可能で、翌年以降の利益と相殺できます。税金対策の一環として、損益の管理や帳簿の保存も忘れずに行いましょう。

※海外FXの場合は税制が異なり「総合課税」が適用されるため、別途確認が必要です。