最終更新:2025/04/21

FXで使うpips(ピップス)って何の単位?pipsの意味と計算方法を解説

FXで使うpips(ピップス)って何の単位?

まずは、FXで使うpips(ピップス)って何の単位でどういう意味なのでしょうか。

  • FXで使うpips(ピップス)って何の単位?
  • 1pipは通貨ペアごとに異なる

FXで使うpips(ピップス)って何の単位?

FX取引においてpipsは、各国の通貨の価格変動を表す単位です。これは、どれくらいレートが動いたのかを数値で示す際に使われ、特に損益を把握するための基準として重要な要素です。米ドル/円の為替レートが1円動くと、100pipsの変動(損益)と表現されます。つまり、pipsは通貨の価格がどれだけ変動したかを、より細かく数値化して示す単位であり、FXにおける基本的な知識のひとつです。

このpipsを理解しておくことで、自身の取引がどれだけの利益または損失になったのかを求めやすいです。取引の際には通貨ペアごとに値動きの特徴が異なり、それに応じてpipsの変動幅も異なります。また、実際の取引ではスプレッドと呼ばれる売値と買値の差にもpipsが使われており、手数料の意味合いも持ちます。

FX初心者の方は、口座を開設する前にpipsを理解しておくとよいでしょう。

1pipは通貨ペアごとに異なる

実は、FXの「pips(ピップス)」は通貨ペアによって異なります。米ドル/円は「1pips=0.01円」で、ユーロ/米ドル等では「1pips=0.0001米ドル」と計算されます。このように、通貨の種類やレート表示の形式に応じて、pipsの定義は変わります。

こうした違いを理解しておかないと、損益を算出する際に計算ミスする原因になります。特に少額投資で1万円を目指す初心者の方は、1pipの価値がどれくらいの金額になるのかをしっかり把握しておくことが重要です。

また、各通貨ペアのレートもpips単位で表示されるため、比較検討の際にも役立ちます。金融先物取引業協会や日本証券業協会等が提供する通貨ペア一覧やレート情報、各種サービスでは、pips表記が基本となっており、単位の違いはしっかり理解しておく必要があります。

このように、pipsはすべて同じではなく、通貨ペアごとに「異なる」ため、FXを始める前にはしっかり確認しておきましょう。

FXで使うpipsの活用方法

FXで使うpipsの活用方法は、以下の通りです。

  • 通貨ペアの比較に役立つ
  • 投資成績を分析しやすい

通貨ペアの比較に役立つ

FXのpipsは、通貨ペアの比較に役立ちます。「USD/JPY(米ドルと円)」と、「EUR/JPY(ユーロと円)」では、為替レートの表示方法が異なります。USD/JPYでのレートが100.50から100.60に変われば10pipsの変動、EUR/JPYで131.10から131.20への変化もまた10pipsの変動です。pipsを使えば異なる通貨でも同じ基準で動きを比較できます。

FXでは、pipsを用いることでマーケットの変動幅を正確に把握することができます。これにより、どの通貨ペアが現在大きな動きをしているかを探しやすくなります。

このように、pipsは通貨ごとに比較しやすいため、初心者の方が投資判断をする際にも役立ちます。通貨ペアを比較する際は、ぜひpipsを活用してみてください。

投資成績を分析しやすい

FXのpipsは、取引の投資成績を分析する際に非常に役立ちます。たとえば、1回の取引で30pipsの利益と、別の取引で20pipsの損失を出した場合、プラス10pipsです。pipsを使用すれば、実際にどれくらい利益を出したかがわかりやすくなります。

FXでは通貨ペアごとに単位や表示桁数が異なっていても、pipsであれば公平に比較することができるため、投資成績の管理にも役立ちます。

FXで使うpipsの計算方法

FXで使うpipsの計算方法は、以下の通りです。

  • 日本円を含む通貨ペアの場合
  • 日本円以外の通貨ペアの場合

日本円を含む通貨ペアの場合

「米ドル/円」や「ユーロ/円」等の日本円が含まれる通貨ペアは単位が異なり、1pips=0.01円、つまり「1銭」にあたるというのが一般的です。

たとえば米ドル/円のレートが1ドル=110.00円だった場合を仮定した場合、以下のように計算されます。

このレートが110.01円になると1pipsの利益と計算されます。逆に109.99円に下がった場合は1pipsの損失となります。日本円を含む通貨ペアで取引する時は、1pips=0.01円と覚えておくことが大切です。

日本円以外の通貨ペアの場合

日本円を含まない「ユーロ/米ドル」や「英ポンド/米ドル」等のpipsは、小数点以下第4位で表示されるため、1pipsは0.0001単位つまり、1pips=0.0001の変動に相当すると覚えておくとよいでしょう。

たとえばユーロ/米ドルの為替レートが1.1000から1.1001になった場合、この差は1pips上昇したとされます。逆に1.0999まで下がった場合は、1pipsの下落ということになります。日本円を含む通貨ペアとは表示単位が違って、小数点以下の桁数が多いため、計算時には注意が必要です。

日本円を含まない場合では、日本円を含むものと計算方法が異なりますので、注意しましょう。

信頼性の高いFX業者を選ぶポイント

信頼性の高いFX業者を選ぶポイントを解説していきます。

  • 一般社団法人・金融先物取引業協会に登録されているか
  • 金融ライセンスを取得しているか
  • 金融庁が公表している登録業者一覧を確認する

一般社団法人・金融先物取引業協会に登録されているか

FX業者を選ぶ際は、利用する業者が「一般社団法人金融先物取引業協会(FFI)」に登録されているかを確認するべきです。金融先物取引業協会は、日本の金融市場における信頼性と透明性を保つために設立された団体であり、厳格な規制を遵守しています。これに登録されているFX業者は、お客様の資産を守るために一定の基準や方針を満たしていることを示します。

FFIに登録されている業者は、顧客の資金を適切に管理し、マーケットで公正な取引を提供する義務があるため、信頼性が高いとされています。

そのため、FX業者を選ぶ前に、その業者がFFIに登録されているかを確認しておきましょう。

金融ライセンスを取得しているか

次に、FX業者が金融ライセンスを取得しているかも、信頼性を確認するための大切なポイントです。金融ライセンスとは、金融サービスを提供するために必要な法的な認可を意味します。日本国内でFX業務を行うためには、金融庁に登録する必要があります。

また、海外のFX業者を選ぶ場合でも、その業者が各国の金融当局の金融ライセンスを受けているかを確認することが重要です。例えば、イギリスの金融行動監視機構(FCA)や、オーストラリアの証券投資委員会(ASIC)等、信頼性のある規制機関からライセンスを取得している業者であれば、取引における透明性や顧客資産の保護が確保されていると言えるでしょう。

金融庁が公表している登録業者一覧を確認する

信頼できるFX業者を選ぶためには、金融庁が公表している登録業者一覧を確認することも重要です。金融庁は、金融市場の健全な運営を保証するために、FX業者を登録し、そのリストを公表しています。この登録業者一覧には、金融庁が認可した業者の名前や登録番号等が掲載されています。

金融庁に登録されている業者は、日本国内で合法的にFX取引を提供しており、顧客資金の保護や透明性の確保が求められています。したがって、登録業者一覧を検索し、そこに記載されているFX業者であれば、違法業者やリスクの高い業者を避けることができます。

また、上記の他にもFXの信頼性を図るために「関東財務局」と呼ばれる財務省の総合出先機関があり、「金融商品取引業の登録を受けている業者と取引を行うこと」を推奨しています。

FXでよく聞くpips(ピップス)ってなに?に関するよくある質問

FXでよく聞くpips(ピップス)ってなに?に関するよくある質問について回答していきます。

  • 1pipはいくらですか?
  • pipsはどのように計算しますか?
  • pips以外に覚えておくべき用語は?

1pipはいくらですか?

日本円を含む通貨ペアは、1pip「0.01円」、日本円以外の通貨ペアは、1pip「0.0001」です。

pipsはどのように計算しますか?

pipsの計算方法は非常にシンプルです。基本的には、pipsの値幅×取引数量で表し、損益を計算できます。

例えば、米ドル/ユーロ(USD/EUR)の1pipの単位は「0.0001」なので、それに取引数量(ロット数)を掛けすることで、損失を算出します。

FXでpipsを計算する際にはスプレッドや手数料を考慮し、取引ごとにリスク管理を行いましょう。

pips以外に覚えておくべき用語は?

FXを始める際には、pips以外にも、「レバレッジ」や「通貨ペア」、「レート」等の基本用語を理解する必要があります。

通貨ペアとは、売買される2つの異なる通貨の組み合わせのことです。「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」等が代表例です。

「レート」とは、その通貨ペアの交換比率のことを指します。たとえば「米ドル/円」のレートが150円であれば、1米ドルを150円で購入できるということになります。このレートはマーケットの需給バランスや経済ニュース等により常に変動しており、FXではレートを予測して取引を行います。

FX取引を始める前に、これらの用語をしっかりと理解しておくことで、売買のタイミングや投資のリスクを的確に把握できるようになります。

まとめ:FX取引にはpipsは重要用語

pipsとは、FX取引における通貨の最小単位を表す言葉で、たとえば「米ドル/円」のような通貨ペアでは1pips=0.01円(1銭)と表示されています。つまり、レートが0.01円変動するごとに1pips分の変動となります。

取引の損益を計算する際にpipsは重要な単位なので、必ず覚えておきましょう。