最終更新:2025/07/07

はじめてのFX!初心者向けに始め方のポイントを具体的に解説

FXの基本知識

まずは、FXについての基礎知識をつけましょう。

そもそもFXとは何?

FXとは外国為替証拠金取引のことで、異なる国の通貨を売買してその為替差益を狙う投資の一種です。

たとえば米ドル/円などの通貨ペアを用いて、円を売って米ドルを買う、またはその逆の取引を行います。このように2カ国の通貨をセットにして取引を行い、この2カ国の通貨の組合せを通貨ペアと呼びます。

FXは、少額の証拠金で大きな取引が可能なレバレッジという仕組みを活用できる点が特徴です。また、通貨間の金利差によって得られるスワップポイントも利益源のひとつです。

FXでは、マーケットや経済指標等の情報に基づいて売買を行うため、チャート分析や通貨の動向を確認しながら、戦略的にポジションを保有・決済していきます。口座開設後はスマートフォン等のツールを使っていつでも取引ができ、初心者でも始めやすい金融サービスとして広く利用されています。

FXの取引の仕組み

FXは、異なる2つの通貨を売買し、その為替レートの変動によって利益を狙う投資方法です。

たとえば、米ドル/円の通貨ペアであれば、米ドルを買って円を売る、あるいはその逆の取引を行います。為替レートは需要と供給によって常に変動しており、安い時に買って高く売ることで為替差益が発生します。

FXでは、このような差金決済を活用して、外貨の交換を通じた資産運用が可能です。海外旅行時の両替と同じ原理で、誰でも理解しやすい仕組みです。通貨の価値が変動するタイミングを見極めることで、少額からでも利益を狙うことができるのが、FXの大きな魅力といえるでしょう。

FXで得られる利益 

FXで得られる主な利益には、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類があります。

キャピタルゲインとは為替差益のことで、通貨の安い時に買い、高くなった時に売ることで得られる差額利益のことです。たとえば、1ドル=100円の時に購入し、1ドル=110円の時に売却すれば、10円分の差益が得られます。

一方、インカムゲインとはスワップポイントのことで、低金利の国の通貨を売り、高金利の国の通貨を買うことで得られる金利差のことです。これにより、短期的な売買だけでなく、中長期的な保有でも利益を狙うことが可能です。

FXの魅力 

FXを始める人が多くなっていますが、FXにはどのような魅力があるのでしょうか。

ここでは、FXの魅力を紐解いていきます。

魅力①:24時間いつでも取引可能

FXの大きな魅力のひとつは、為替市場が開いている平日24時間いつでも取引が可能な点です。これは、世界中のマーケットが時差を持って開いているためで、東京・ロンドン・ニューヨークといった主要な外国為替市場が順番に開場することで、取引が途切れることなく続きます。これにより、会社員や主婦など日中に時間が取れない人でも、早朝や深夜など自分自身の都合のよい時間に取引を行うことができます。

魅力②:少額からでも始めることが可能 

FXは他の金融サービスと比べても、少額から始められるという特徴があります。

1,000通貨単位から取引可能なサービスが比較的多いですが、なかには1通貨単位から取引が可能なサービスもあり、実質100円前後の証拠金でスタートすることができます。こまめな利益確定でコツコツと利益を確定したり、複数のポジションを保有したりするなど、少額の資金で様々な取引方法を試してみることもできます。

初心者にとっては、大きなリスクを負わずに経験を積むことができるため、FXを学びながら資産運用を始めるには最適な環境です。また、口座開設や取引に関わる手数料が無料の業者も多く、初期費用を抑えられるのも嬉しいポイントです。

魅力③:レバレッジを活用することでの効率的な資産運用が可能

FXの見逃せない要素のひとつにレバレッジの存在があります。

レバレッジとは、自己資金の数倍〜最大25倍(国内では金融庁の規制により25倍まで)にあたる取引が可能になる仕組みです。

たとえば、4万円の証拠金で100万円相当の取引ができるため、限られた資金でも大きな通貨ポジションを保有することが可能です。レバレッジにより、資金の何倍もの金額を取引できるので、少額の資金でも大きな利益を狙えるのが特徴です。

ただし、利益の可能性が高まる分、損失も拡大するリスクがあるため、無理のない資金管理が重要です。効率的な資産運用の手段として魅力的ではあるものの、はじめてFX取引をする人は特に慎重な取引姿勢が求められます。

FXのリスク

FXは魅力だけではなく、リスクももちろんあります。FX初心者はリスクもしっかりと理解しておくことが重要です。

リスク①:相場変動による損失の可能性 

FX取引では為替レートの変動を利用して利益を狙いますが、同時に損失のリスクも常に存在します。通貨ペアが取引されるマーケットは、経済指標や金利、国際情勢等の影響で日々大きく変動します。

たとえば、ポジションを保有している通貨ペアが予想とは逆方向に動けば、その分損失が発生することになります。特に、レバレッジを利用している場合は、相場が少し動いただけでも損失額が大きくなる可能性があるため、あらかじめ損失を限定するストップロス注文などでリスク管理を行うことが重要です。

FX初心者は、通貨ペアが取引されるマーケットを正しく理解し、慎重な判断ができるように日々のニュースや情報を取り入れましょう。

リスク②:ロスカット・追証が発生する可能性

FX取引では、証拠金を担保にして取引を行うため、相場が大きく動いた際に損失が拡大することがあります。その際、証拠金維持率が一定水準を下回ると、保有しているポジションが自動的に決済されるロスカットが実行されます。相場の変動が大きいタイミングでは、証拠金維持率が下がるリスクが高まるため、追加で担保となる証拠金を預ける必要のある追証(追加証拠金)が発生する可能性もあります。追証が発生すれば、口座へ新たな入金が必要になるため、思わぬ負担となるでしょう。

こうしたリスクを回避するためには、余裕のある証拠金設定や、相場急変時への備え、FX会社ごとのロスカットルールや追証の有無を事前に確認するなど、自身の資産をしっかりと管理することが非常に重要です。

FXを始めるにはどうすればいいのか 

「FXを始めるにはどうすればいいの?」と質問を抱えている人は、下記手順を参考にしてみてください。

STEP①:利用するFX会社を選定する 

FXを始める第一歩は、自分自身に合ったFX会社を選ぶことです。

会社によってスプレッドやスワップポイント、各種手数料、レバレッジの上限、ロスカットルール、追証の有無などが異なるので、各サイトなどを検索し情報収集を行いましょう。各商品を一覧にまとめたサイトなども参考にしてみてください。

また、スマートフォン対応の操作性やサポート体制の充実度も重要です。また、FX取引の始め方、チャートの見方等の初心者向けコンテンツを提供しているFX会社を選定することで基礎学習に役立てることもできます。

金融庁に登録された正規の金融商品取引業者であるかも確認し、安全性の高い業者を選ぶことが大切です。信頼できる会社選びがFX取引成功への第一歩です。

STEP②:口座開設を行う

FXを始めるには、まず選んだFX会社で口座開設を行う必要があります。

口座開設の手続きについて、一般的には、公式サイトから申し込みフォームにアクセスし、名前・住所・職業等の簡単な必要事項を入力します。その後、本人確認書類やマイナンバー書類の提出が求められ、審査を経て最短で当日〜数営業日で口座開設が完了します。

開設後は、発行されたログイン情報を使って取引画面にアクセスできます。なお、開設時にキャンペーンを実施している会社も多いため、時期によっては特典が受けられることもあります。

スムーズな取引開始のためにも、必要書類を事前に準備しておくと安心でしょう。

STEP③:口座へ資金を入金する

口座開設が完了したら、次のステップはFX取引を行うための資金を口座に入金することです。

FXでは、入金した資金が証拠金として担保の役割を果たすため、あらかじめ証拠金が口座に入っていないと取引をスタートすることはできません。

各FX会社では、銀行振込やインターネットバンキング、即時入金サービスなど、複数の入金方法が紹介されています。入金方法によって、手数料や反映時間などが変わるので、入金前にはそれぞれの違いを確認しておくと良いでしょう。

入金後は、取引画面にログインして通貨ペアを選び、いよいよFX取引を始める準備が整います。入金時には、資金管理とリスク許容度を見極めながら、無理のない金額でスタートすることが大切です。

STEP④:取引する通貨ペアを選定する

FX取引では、まずどの通貨ペアで売買を行うかを決める必要があります。

通貨ペアとは、米ドル/円やユーロ/ドルといった、2つの国の通貨を組み合わせた取引対象のことを指します。選ぶ通貨ペアによって、値動きの特徴やスプレッド、スワップポイントも異なるため、自分の取引スタイルに合った通貨ペアを選ぶことが重要です。

初心者の方だと、たくさんある通貨ペアから何を選べばいいのか迷うかもしれません。そんな時は、取引量の多さやスプレッドの狭さに着目して通貨ペアを選ぶのがおすすめです。米ドル/円は取引量も多く、値動きも比較的安定しているため、初心者にもおすすめです。

通貨ペアごとの経済指標や金利等のマーケット情報もしっかりとチェックすることが大切になるでしょう。

STEP⑤:注文の発注を行う

取引する通貨ペアを決めたら、注文の発注を行います。

FX取引は、新規注文→ポジション保有→決済注文という流れで進んでいくので、まずは新規注文を出しましょう。FXには「成行注文」「指値注文」「逆指値注文(ストップ注文)」など、さまざまな注文方法があり、目的や相場の状況に応じて使い分けます。

成行注文は現在のレートで即時に取引を成立させる方法で、指値注文は希望する価格に到達したときだけ注文を実行します。逆指値注文は、現在のレートよりも不利なレートで注文をする方法です。主に損失を限定するために利用されるため、リスクヘッジのために覚えておくと良いでしょう。

初心者の方はまず少額から取引を始めて、注文方法に慣れることが大切です。各方法の違いや使い方を理解し、戦略的に活用しましょう。

STEP⑥:ポジションの決済を行う

注文を出して通貨を購入または売却したら、その取引を終了させる決済が必要です。

FXでは、買った通貨を売る、売った通貨を買い戻すことでポジションを決済します。決済時には、取引開始時とのレート差によって利益または損失が確定します。決済のタイミングは非常に重要で、為替レートの動きや経済指標、マーケットのニュース等を参考に判断します。なお、ポジションを翌日に持ち越すとスワップポイントが発生する場合があり、通貨ペアによっては利益にも損失にもなります。

利益を得るには、為替レートが有利な方向に動いた適切なタイミングを見極めることが重要となるでしょう。

FX初心者が心がけておくべきポイント 

FXには、初心者が心がけておくべきいくつかのポイントがあります。

これからFXを始めようと思っている人は、これから紹介するポイントをおさえておきましょう。

ポイント①:損切りラインを決めておく 

FX取引において最も重要な心構えの一つが、損切りラインをあらかじめ決めておくことです。

損切りとは、予想に反して相場が動くなどで含み損が発生した際に、損失が大きくなる前にポジションを決済して損失を最小限に抑えるための判断です。たとえば、「〇円になったら決済する」と事前にルールを定めておくことで、冷静な取引が可能になります。

FXでは、感情的な判断で損失を拡大してしまう初心者も多いため、リスク管理のための損切りルールは不可欠です。感情に流されて損切りを先延ばしにすると、さらに損失が膨らみ資金が尽きてしまう可能性もあります。どこで損切りするかというラインを明確に決め、ブレずに実行することで、長期的に安定した資産運用が可能になります。

損切りの設定を行うことで、リスクをコントロールしながら、自身の資金をしっかりと管理することを心がけましょう。

ポイント②:余裕のある資金を口座に入金する 

FXを始める際は、余裕のある資金を使うことが大切です。生活費等の最低限必要な資金だけでなく、急な出費が発生した場合のことまで考えておくと安心でしょう。

FX取引では為替の変動によって利益が出る一方で、思わぬ損失が発生するリスクも常に存在します。そのため、すぐに必要となるお金を使ってしまうと、冷静な判断ができず、焦りから無理な取引を重ねてしまい、さらなる損失を発生させる原因にもなります。

また、口座の証拠金が取引に必要な最低限の分しか入っていない場合、少しの相場変動であったとしても追証やロスカットが発生してしまう可能性もあります。万が一の損失にも耐えられる余裕を持った資金の管理を意識しましょう。

ポイント③:レバレッジは控えめに設定する

FX取引ではレバレッジを利用することで、実際の証拠金よりも大きな金額の取引が可能になります。

たとえば10万円の証拠金で25倍のレバレッジを使えば、250万円分の取引ができる計算になります。一見大きな利益が期待できそうですが、そのぶん損失リスクも大きくなります。相場がわずかに動いただけでも、急激な損失が発生する可能性があり、初心者が高いレバレッジで取引を始めるのは非常に危険です。

特に為替相場は、経済指標や突発的なニュースで大きく変動することも珍しくありません。まずは低いレバレッジから始め、リスクを抑えながら少しずつ慣れていくのが、FX取引を進める安全なスタートといえるでしょう。

まとめ

FXは異なる通貨を売買して利益を狙う金融サービスで、少額から始められ24時間取引が可能など多くの魅力がありますが、相場変動やレバレッジによる損失リスクも伴います。

本記事では、FXの基本知識から口座開設の手続きから取引開始までの流れ、初心者が注意すべきポイントまでを丁寧に解説しました。また、魅力だけに注目するのではなく、リスクにもしっかりと目を向けることが、FX初心者にとっては特に大切です。

これからFXを始めたい方は、本記事の内容を参考に、無理のない資金計画と慎重な取引を心がけていきましょう。