早速ですが、FXで法人化はできるのか?法人化する理由について解説していきます。
FX取引を法人で行いたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
FX取引を法人で行うことは、もちろん可能です。しかし、個人と異なり法人化には一定の手続きが必要となります。まず、法人化するためには株式会社や合同会社(LLC)などの法人格を取得し、法人として事業運営を行う必要があります。これには、法人登記、定款の作成、取締役や代表者の選任などが求められます。さらに、法人税の申告や経理管理、法人としての税務処理なども必要になるため、個人でFX取引をしている場合に比べて管理が複雑になることを理解しておく必要があります。
法人化するためには、行政書士や税理士といった専門家に相談しながら進めることが基本です。専門家のサポートを受けることで、必要な手続きを漏れなく進めることができ、法人化後もスムーズにFX事業を運営することが可能になります。法人化の手続きには一定のコストもかかりますが、法人化後の税制上の優遇措置や、法人としての社会的信用が得られます。
また、法人化の手続きには時間もかかる場合があるため、計画的に進めることが重要です。FX取引を法人で行う際には、会社設立の準備や法人設立後の運営には注意が必要です。
法人化する主な理由の一つとして挙げられるのは、節税効果です。個人でFX取引を行っている場合、FXで発生した利益に対しては雑所得(先物取引に係る雑所得)として、申告分離課税が課されますが、法人化すると税制上の優遇措置を受けることができます。法人化により、課税される税金を減らしつつ、事業全体の利益を上げることが可能になります。
特に、法人化をすると税率が低くなります。個人の所得税は申告分離課税が適用され、税率は一律で20%(所得税15%、住民税5%)です。
※2013年から2037年までの25年間は、復興特別所得税0.315%が含まれています。
また、事業経費として認められる範囲が広がるため、税負担を軽減できます。
FX取引にかかる税率は、個人と法人で大きく異なります。個人のFX取引では、税制上、「先物取引に係る雑所得」として扱われ、税率は申告分離課税で決まります。先ほどもお伝えした通り、申告分離課税の税率は一律で20%(所得税15%、住民税5%)です。
※2013年から2037年までの25年間は、復興特別所得税0.315%が含まれています。
なお、海外FXでは課税対象および税率が異なり、雑所得・総合課税の対象となり、累進課税として15〜55%程度の税率が課されます。
つまり、個人口座で所得金額が多くなるほど税率が高くなり、最高税率は55%に達します。
国内FX・海外FX別の個人口座の具体的な税率については、以下の通りです。
【国内FX】
所得金額 | 税率 | 住民税 |
制限なし | 15.315% | 一律5% |
【海外FX】
所得金額 | 税率 | 控除額 | 住民税率 |
1,950,000円未満 | 5% | 0円 | 一律10% |
1,950,000円~3,300,000円未満 | 10% | 97,500円 | |
3,300,000円~6,950,000円未満 | 20% | 427,500円 | |
6,950,000円~9,000,000円未満 | 23% | 636,000円 | |
9,000,000円~18,000,000円未満 | 33% | 1,536,000円 | |
18,000,000円~40,000,000円未満 | 40% | 2,796,000円 | |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
国内FX・海外FXに関わらず、個人口座では住民税も課税されるため、実際に支払う税金はさらに高くなるため、注意が必要です。
一方、法人におけるFX取引の税制は、法人税法に基づいて課税されます。国内FXは、一律20%と変わりませんが、海外FXの場合、法人税と地方税が課され、所得金額によって約15%~23.2%程度になります。
【国内FX】
所得金額 | 税率 | 住民税 |
制限なし | 15.315% | 一律5% |
【海外FX】
所得金額 | 税率 |
8,000,000円以下 | 15% |
8,000,000円以上 | 23.2% |
法人税率は個人口座のように最大55%もの税率がかからず、最大23.2%です。したがって、800万円を境に法人税率は15%あるいは23.2%であるため、個人に比べて税負担が軽減されます。
しかし、法人口座では、上記に加えて法人住民税や法人事業税などが課されるので、税金負担額は増えてしまいます。
しかし、法人化によって経費を幅広く計上可能となるため、実際に課税される利益を抑えることが可能です。法人では、役員報酬や事務所の運営費用など、多くの支出を経費として認められるため、税金対策に繋がります。これにより、法人化による場合の税負担は、個人でのFX取引に比べて大きく軽減されることが多いです。
そのため、大きな利益を上げている場合や将来的に事業拡大を考えている場合には、法人化を行うと節税効果が得られるでしょう。
FXを法人化する際に得られるメリットについて、具体的に解説していきます。
FXで法人化をする主なメリットについて、いくつかの重要なポイントを見ていきましょう
法人は、損益通算ができます。損益通算とは、複数の取引によって発生した利益と損失を相殺し、税金を軽減する仕組みです。個人でFX取引を行う場合、他の収入(例えば給与所得)との損益通算ができないため、FXで得た利益に対して高い税率が課せられます。ただし、法人化により収益と損失を通算することが可能になります。そのため、例えばFX取引で損失が出た場合、その損失を他の事業活動で得た利益と相殺することができ、税金を大幅に削減することが可能です。
法人化による損益通算は特に、FX取引を行う際に大きな利益を得ることが難しい場合や、急激な市場変動によって損失を抱えている場合に重要になります。法人であれば、損失を他の事業活動と合わせて通算できるため、損失が発生しても税金面での負担が軽減されるというメリットがあります。さらに、複数の事業を法人で運営している場合、異なる事業から得た利益や損失を全て通算できるので、経営の効率を高めることができるので、節税が期待できます。
そのため、法人化をする際に、どのくらい損益通算がどれほどできるのかを理解しておくことは重要です。
法人は、個人事業主としての場合に比べて経費として計上できる項目が大きく広がります。個人事業主でも必要経費として認められる項目がありますが、法人は、経費の計上範囲が広がり、柔軟に対応できるようになります。例えば、法人として認められる経費には、事務所の賃貸料や光熱費、従業員の給与、事業に必要な設備や備品の購入費用などが含まれますが、FXを法人で行う場合にも、取引に必要な情報機器やインターネット料金なども経費として計上できる費用が増えます。
また、法人化により、自己投資に関する経費の範囲が広がり、税金面でのメリットがより大きくなります。例えば、法人が所有するパソコンやオフィス機器などは、全額を経費として認められるため、これらの支出が税金を軽減する要素となります。個人事業主であれば、生活費や機材などの支出が経費として認められることは少ないですが、法人にすると事業に関連する費用の多くが経費として計上可能なため、所得に対する税負担が軽減されます。
法人化によって経費の計上範囲が広がり、事業の運営に必要なリソースを確保できます。これにより、法人としての経営の自由度が高まり、長期的な視点で安定した運営が可能となります。
法人化により得られるメリットとして、損失を最大10年間まで繰越控除できるという点も重要です。損失を繰越控除することで、将来得られる利益に対して損失分を相殺できるため、税金の課税額を抑えられます。なお、個人口座では損益通算も繰越控除も対象外なので、法人口座ならではのメリットです。
例えば、FX事業として法人化して最初の数年間は赤字となった場合、その損失を10年間にわたって繰り越すことができます。将来的に利益を上げた際に、その利益から過去の損失を差し引けるため、税負担を大幅に軽減することが可能です。
法人化の際に繰越控除を活用することで、将来の税負担を軽減することが可能です。
FXで法人化をするには、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
法人化に伴う主なデメリットと注意点について詳しく解説します。
法人化をする際には、最初に法人設立費がかかります。法人を設立するためには、法的手続きを行う必要があります。具体的には、定款の作成や登記申請を行うため、司法書士や行政書士に依頼するケースが多く、初期費用として数万円から十数万円程度かかることがあります。
法人化後、事業活動を継続するためには、定期的に法人税の申告や決算報告書の作成が求められます。その際の会計処理や決算書類の作成を税理士に依頼することが一般的であり、これにも一定のコストがかかります。
また、法人化すると、毎年の法人住民税については赤字でも支払う必要があるので、負担額が増えます。
そのため、法人化は初期投資や維持費用が必要であり、個人事業主の場合に比べ運営するよりも費用がかかることを理解しておくことが重要です。
法人口座のお金を自由に使えません。
法人は、個人の資産と法人の資産は完全に分けられるため、法人口座のお金は法人の経費として使える範囲が決まります。個人事業主の場合は、自己資金を自由に使うことができましたが、法人化すると法人のお金は法人の事業活動にのみの使用が原則として行われ、自由に使えるお金が制限されます。
例えば、法人のお金を個人的に使いたい場合は、役員報酬として支給する必要があり、その際には社会保険料や所得税が発生します。そのため、法人化後は個人のお金を自由に使えるわけではないことを認識しておく必要があります。
また、法人のお金は法人口座に保管されるため、法人の資産に対して何らかの問題が発生した場合、個人の財産を直接使って補填することができない場合もあります。
法人化には、一定の手続きが必要です。法人を設立するためには、まず法務局で登記申請を行い、法人名や所在地、代表者を登録する必要があります。さらに、定款の作成や公証人役場での認証なども必要となり、手続きは複雑で時間がかかることがあります。
また、法人設立後も税務署への届出や社会保険の手続き、労働保険の手続きなど、様々な申請手続きを行う必要があります。これらの手続きを一つひとつ正確に行わなければ、後々の税務調査や監査で問題となることがあるので、専門家に依頼することが一般的です。しかし、これらの手続きにかかる費用や時間は、個人事業主として行う場合の運営に比べて大きな負担となることが多いです。
法人化することで、社会保険の加入義務が発生します。個人事業主の場合、社会保険への加入が任意であり、加入しないことも可能ですが、法人化によって役員や社員は強制的に社会保険に加入することが求められます。そのため、法人化後は健康保険や厚生年金の保険料を法人側で負担することになり、必要経費が増えることになります。
社会保険料は法人の規模や社員数に応じて金額が変動しますが、これらの費用が法人の負担となるため、経営上のコストが増えてしまいます。特に、法人の役員報酬に対しては社会保険料が適用されるため、報酬の金額が高いほどその負担も大きくなります。
法人がFX取引を行っている場合、含み益(未決済の取引による利益)にも税金がかかります。なお、個人のFX取引では、取引によって得た利益に対して課税されるので、法人化ならではのデメリットでしょう。
FXでの法人化のおすすめタイミングについて解説していきます。
FXで法人化(会社設立)を検討している方は、上記に当てはまるときに法人化するのが目安です。
FX取引における法人化を検討する適切なタイミングの一つとして、年間利益が900万円を超えたときです。この金額を超えると、個人口座の税率が法人口座よりも高くなるため、法人化を行うことで税金の負担を軽減できます。
特に、海外FXを利用する場合、個人口座は累進課税制を採用しており、所得が増えるほど税率が高くなります。例えば、年間所得が900万円を超えると、所得税率が43%(住民税10%を含む)になるため、税負担が高くなります。これに対して、法人税は一定の税率が適用されるため、年間所得が900万円を超えても税率は23.2%と、法人口座は個人口座よりも税負担が軽くなる場合があります。
また、法人化によって経費の計上できる範囲が広がり、個人よりも税金を抑えることができます。例えば、法人の場合、役員報酬を必要経費として差し引けるため、個人の所得税負担を減らすことができます。
このように、個人口座で年間利益が900万円を超えると法人口座よりも税負担が増えるため、ここで法人化を行うことで、税金にかかる負担を軽減できます。
法人化を検討する目安として、売上高が1,000万円を超えたときです。売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が発生するため、法人化を行うことで、税務面のメリットが得られます。
個人口座の場合、売上高が1,000万円を超えると消費税を納める義務が生じます。消費税は売上に対して課税されるため、売上が増えるほど納めるべき税金が増えていきます。これに対して、法人は2年間は消費税免税事業者として、課税売上高がゼロになるので、消費税の負担を軽減できます。
売上高が1,000万円を超えた時を目安としましょう。
事業の規模拡大や大きな資金調達を計画する際に法人化を考える場合があります。事業が成長し、今後の拡大を見据えて資金を調達したい場合、法人化は非常に有効な手段となります。
法人化することで、融資や投資家からの資金調達が容易になります。個人事業主は、資金調達が難しいことが多いですが、法人化を行うと法人としての信用が得られるため、銀行からの融資を受けやすくなります。また、資金調達を行う場合、株式発行や社債発行など、さまざまな手段を使って資金を集めることが可能になります。
さらに、法人化を行うことで、事業運営の安定性が増し、将来的に事業を売却する際にも有利に働くことがあります。法人の場合、事業の引き継ぎがスムーズに行えるため、事業承継を計画している場合にも法人化が有効です。これにより、事業拡大をスムーズに進めることができるだけでなく、事業を引き継ぐ際の手続きが簡素化されるため、法人化の方がメリットが大きいと言えます。
事業を拡大し、大規模な資金調達を考えている場合、法人化は非常に有効な手段となります。特に、資金調達や経営の安定性が向上し、事業を次のステップに進めるための強力な基盤を作ることができます。
ここからは、FXで法人化をする方法2選について解説していきます。
FXで法人化をする際には、上記のどちらが合っているかを検討しましょう。
株式会社を設立する方法は、法人化を選択する際の一般的な選択肢です。株式会社は社会的信用が高く、外部からの資金調達もしやすいため、規模が大きくなる可能性があります。設立には一定の資本金が必要ですが、その分安定した事業運営が期待できます。
株式会社の設立手順は、まず会社設立のために必要な書類を準備することから始まります。具体的には、定款、発起人の決定、資本金の払い込み証明書、代表者の就任承諾書などが必要です。これらの書類を整えたら、法務局に登記申請を行います。この登記申請が完了することで、正式に法人としての活動が可能になります。
株式会社は、設立時に資本金を1円からでも始められるという点が特徴的ですが、安定した経営を求める場合は、ある程度の資本金を準備しておくことが推奨されます。また、株式会社を設立する場合、取締役会を設置する必要がある場合もありますが、小規模で運営する場合は、取締役一名の形態で設立することも可能です。
株式会社を設立する場合、法人税の負担や各種の経理処理が求められるため、事業運営に関する知識や経験が必要です。しかし、その反面、株式会社は法人として税率の適用を受けることができ、税金の負担を軽減できます。特に、利益が大きくなるほど税負担が軽くなるため、将来的に事業を拡大するための手段として法人化を選ぶ場合、株式会社は有利な選択肢と言えます。
合同会社の設立は、株式会社と比較して手軽に行える法人化の方法です。合同会社は、設立にかかる費用が安く、手続きが比較的簡単に行え、特に少人数で事業を運営したいと考えている方に向いています。合同会社は株式会社と違って、株式会社のように取締役会を設置する必要がなく、経営の柔軟性を高めることができます。
合同会社の設立方法は、株式会社と同様にまず必要書類を準備することから始まります。合同会社の定款、発起人の決定、代表者の就任承諾書、出資金の払い込み証明書などが求められますが、資本金の金額に制限はなく、最低1円から設立が可能です。そのため、初期投資を抑えた形で法人化ができます。
合同会社の設立における最大の特徴は、経営が非常にシンプルなところです。株式会社では、取締役会や株主総会を開催する必要があるため、運営が複雑になりますが、合同会社は代表社員が経営を行い、業務執行権を持つため、意思決定がスムーズに行えます。そのため、事業規模が小さいうちから法人化を行いたい方にとっては、合同会社を設立する方がいいでしょう。
また、合同会社は株式会社と同じ税金が課されますが、初期費用が抑えられるメリットがあるので、利益が少ないうちでも税金の負担が抑えられます。
なお、合同会社を設立する場合、法人としての信用力が株式会社に比べて低く見られることがあるため、将来的にFX事業として規模の拡大を考えている場合には慎重に選択する必要があります。ただし、事業規模が小さいうちから効率的に法人化を進めるためには、合同会社にするべきでしょう。
法人化に関してよくある質問について、回答していきます。
気になる項目があれば、ぜひチェックしてみてください。
法人化を検討するタイミングは、主に利益が大きくなってきた場合です。個人のままで利益を得ている場合でも、一定の利益が継続的に出ているときには法人化を考えることがおすすめです。法人化をすることで、税金面での優遇措置が受けられます。
国内FXの場合、税率は一律20%ですが、海外FXの場合、異なります。
例えば、個人口座の場合、累進課税の対象として、利益が増えるほど税率が高くなり、最大55%の税率が課されます。特に利益が900万円を超えるような場合には、法人口座よりも税率が上回るため、法人化することで税金面での負担を軽減できます。法人化を行うことで、利益が900万円を超えても、税率が23.2%と比較的低い税率が適用されるため、税金を節約できます。
また、法人化により、経費として認められる範囲が広がるため、より税負担額を抑えられます。法人の場合、取引に関連するさまざまな経費を法人の経費として計上できますが、個人の場合は経費として計上できるものはほとんどありません。そのため、利益が増えてきた段階で法人化を検討するのが一般的なタイミングです。
法人化のタイミングについては、利益だけでなく、事業規模や将来の見通しも考慮する必要があります。事業を拡大する予定がある場合や、法人口座よりも税率が高くなった場合も、法人化を早めに検討する方がおすすめでしょう。
個人と法人での税率の違いは、法人化を検討する大きなポイントです。海外FXの場合、個人口座は累進課税として最大55%の税率が課されるため、利益の半分以上が税金として取られてしまいます。
一方、法人税は、法人の利益に対して一定の税率が課せられます。法人税の税率は、所得金額が800万円以下の場合、約15%、800万円以上の場合、約23%程度となっており、個人の所得税よりも低く設定されています。そのため、法人化を行うことで、税金面での負担が軽減されます。
また、法人化をすることで、資金調達がしやすくなり、FX事業を行う際に初めからある程度の資金を用意できます。
FXで法人化を検討する際、税理士に相談した方がいいです。税理士は、法人化に伴う税務面でのアドバイスを提供してくれる専門家であり、法人化に関する手続きや節税対策を効率的に行うためのサポートをしてくれます。税理士に相談することで、法人化に関するミスや疑問を解消できます。
法人化には、税務申告をはじめとした多くの手続きをしなければなりません。法人設立後も、定期的な税務申告や会計処理を行う必要があり、知識がないとFX取引における確定申告額を適切に行えなくなります。そのため、税理士に相談することで、税務申告や会計処理をスムーズに進めることができるため、ミスが減るでしょう。
FXに関わる税金だけではなく、法人税や社会保険料なども計算する必要があるので、法人化後に税理士に依頼することも一つの手でしょう。
税理士に相談することによって、法人化に伴う経費計上をアドバイスしてくれるため、法人化を検討する際は、早めに税理士からアドバイスを受けることをおすすめします。
法人化を行う際には、一定の初期費用がかかります。この初期費用は、法人設立に必要な手続きに関する費用や、法人運営に必要な準備を整えるための費用です。具体的な金額は、法人の設立方法や規模によって異なりますが、一般的には数十万円程度が必要となります。
法人設立に必要な費用の一部として、法務局への登録免許税が挙げられます。株式会社を設立する場合、登録免許税は15万円となります。これは法人設立時に支払う必要があり、法人化する際に最初にかかる費用のひとつです。また、設立登記に必要な書類作成費用や、専門家に依頼する場合の手数料も加算されることがあります。
さらに、法人設立後には、税理士や弁護士への報酬が必要となる場合もあります。税理士に依頼する場合、法人化の手続きにかかる費用や、法人設立後の定期的な会計処理や税務申告のサポート費用が発生し、これらの費用も初期費用に含まれます。
また、法人化後は、法人運営に必要な設備投資やオフィスの賃貸料、従業員を雇う場合は給与なども考慮する必要があります。そのため、法人化をする際は、これらの初期費用に加えて、運営に必要な費用をしっかりと見積もることが重要です。
今回は、FXで法人となるメリットとは?法人化する理由や法人化する方法など解説してきました。
再度、おさらいしてみましょう。
FXで法人化する主な理由としては、節税対策です。
FX取引にかかる税率は、個人と法人で大きく異なります。国内FXの場合、個人・法人口座では、「先物取引に係る雑所得」として扱われ、申告分離課税の対象になります。申告分離課税の税率は一律で20%(所得税15%、住民税5%)です。
※2013年から2037年までの25年間は、上記に加えて復興特別所得税0.315%が含まれ、20.315%となります。
なお、海外FXでは個人口座の場合、累進課税として15〜55%程度の税率が課されます。
国内FX・海外FX別の個人口座の税率については、以下の通りです。
【国内FX】
所得金額 | 税率 | 住民税 |
制限なし | 15.315% | 一律5% |
【海外FX】
所得金額 | 税率 | 控除額 | 住民税率 |
1,950,000円未満 | 5% | 0円 | 一律10% |
1,950,000円~3,300,000円未満 | 10% | 97,500円 | |
3,300,000円~6,950,000円未満 | 20% | 427,500円 | |
6,950,000円~9,000,000円未満 | 23% | 636,000円 | |
9,000,000円~18,000,000円未満 | 33% | 1,536,000円 | |
18,000,000円~40,000,000円未満 | 40% | 2,796,000円 | |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
国内FX・海外FX別の法人口座の税率については、以下の通りです。
【国内FX】
所得金額 | 税率 | 住民税 |
制限なし | 15.315% | 一律5% |
【海外FX】
所得金額 | 税率 |
8,000,000円以下 | 15% |
8,000,000円以上 | 23.2% |
法人口座の税率は15%あるいは23.2%であるため、個人口座に比べて税負担が軽減されます。
しかし、法人口座では、上記に加えて法人住民税や法人事業税などが課されるので、税金負担額は増えてしまいます。
また、FXを法人化するメリットは、以下の通りです。
なお、個人口座では経費として計上できるものがほとんどない上、損益通算・繰越控除ができないので、税負担を軽減できないので、法人化ならではのメリットでしょう。
一方、FXを法人化するデメリットは、以下の通りです。
法人化する際には、初期費用として数十万程度、維持費用として最低でも10万程度程度必要になる上、法人住民税については赤字でも支払う必要があるので、デメリットです。
FXで法人化を考えている方は、以下のタイミングを参考にしてみてください。
FXで法人化(会社設立)を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。